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どうでもいい独り言。 と、少しの開発日記。
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書いてみたけど、わたしはただ顔面ダイヴが書きたかっただけかもしれない。
推敲とかロクにしていないんですけど、
http://www.lunaticjoker.com/2010/07/100719/
を元に書いてみましたよ。







初夏の青い空、アクリル絵の具の白で描いたような雲の下。

とってん、とってん、とってん、とってん・・・・・・。

電車の中。
僕はロングシートに座っていた。人は疎ら。人が混み会う時間帯は席を外していた。
もっと硬質な音だと思うけど、僕はいつもより一割り増しで手元の本に集中していたので、いくらか削がれた音だけは耳の中に入ってくる。ほとんどは、僕の中を通過していくだけの音。
少し疲れてきたのか、僕は今まで読んだまだ半分に満たない量のページを天(本の上部)を右手で押さえた。そして、まだまだ途中だけど眼で追った活字の量を実感する。

きーーーーーーーー。

っと金属的なブレーキ音がする。駅に着いたらしい。
僕が降りる駅は、これの四つ先。
上り線だから電車から降りる人はまばらで乗る人の方が多い。お役所に用がありそうなおばさん、学校帰りであろう女子学生(制服で彼女の境遇がもっとわかるんだろうけど、あいにく僕は詳しくない)、それからスーツを着た営業さん、・・・・・・。

きーーーーーーーーーー。

また駅で停まる。ブレーキの音前よりも少しだけが長い・・・・・・と思う。ちょっと気になって視線を本から上げてみた。
慣性で、少しだけ車両の後ろに向かって引き戻され、そしてまた同じ姿勢に落ち着く。
気のせいだと思い、また本に眼を落とそうとすると、

「とん」

っと、僕に何かが触れた。どうやら、元の場所に落ち着かなかったものがあるらしい。
落としかけたものを留めて、感触の在処である右側を見ると、誰かの耳のあたりと肩が僕の肩と二の腕の上の方に、寄りかかってきた。一つ前の駅で乗車した女の子だ。規則的な振動が生み出した眠気を蓄えた風船が想像も付かないほど小さな音で弾けたらしい。
そして、ふわっと「女の子」の香りが遅れて僕の鼻に届く。(少しだけ夏らしい健康的な汗の匂いも流れてくる・・・・・・)
とりあえず、左手を本から手を離して恐る恐る彼女の肩を外そうとした。でも、少しだけ力をいれてこれはなかなかうまく体重がかかっているコトに気が付いてしまう。
・・・・・・!
どうしよう・・・・・・。
心の中で小さなパニックは膨らんだ。こうゆうコトは無いことも無いけど、どちらかというと苦手な出来事で、どうするべきかいつも迷う。でも、女の子は初めてだ。大人の女性やおじさんやおばさんが時々よりかかってくるのは、うまく無視できるけど、女の子にそうゆうことはできない。練習で変化球ばかり打ってきたピンチヒッターは、とても(チャンスである)ストレートを前の緊張してしまうんだ。
緊張するな!
急に硬くなったら少女が目を覚ましてしまうかもしれない。この状態で目を覚まされたら左手の説明をしなければならない。「僕はそれでもやってない」なんて言うのは御免だ。
だから、再び恐る恐る左手と視線を定位置だった本に戻した。これで「本に集中していて気が付かなかった」っていう言い訳は、なんとか立つ。彼女には申し訳ないけど、しばらくこのまま男の肩によりかかったままになってもらう。
それから、僕に彼女の幸福を邪魔する権利は・・・・・・無さそうだ。

かったん、かったん、かったん、かったん・・・・・・。

心が少し堅くなっているせいか、あの規則的な音がこころなしか鋭くなった気がする。果たして、これは緊張のせいなのだろうか? 罪悪感のせいなのだろうか?
いや。
考えても仕方のないことを考え出そうとしていた。本に集中しよう。僕は急いで最後に読んでいた場所を眼で追う。
確か、ちょうど主人公の長い思考が終わってやっと楽しくなるところだ。いかに魅力的なキャラクターでも彼/彼女の思考が垂れ流される様はそんなに好きじゃない。知りすぎはよくない、うん。
しかし、
「う、っうなぎパイ?」
なんて土曜のウナギの日にちなんだ小さな寝言を聞いた気がした。

かったん、かったん、かったん、かったん・・・・・・

かったん、かったん・・・・・・。

少しだけ気がついたことがある。
申し訳ないが彼女の寝言はおもしろい。


きーーーーーーーーーーーー。

次の駅に着いたようだ。
僕は金属の擦れる音が好きじゃない。そして、今回はそのせいか少し眉をひそめてしまった。
(深く考えていないけど、なんとなく違和感を感じる。)
僕が感情を少し溢れさせてしまったためか、隣の疲れを癒している少女は少しだけイゴゴチを悪そうに顔も少し歪めた。アクビが伝染するように不快感も伝染するのかもしれない。
そして、僕は再び本の世界に浸ることにする。僕がするべきコトはこれくらいしかない。(決して、逃げ込むわけじゃない・・・・・・と思う。)
それから、数ページ進んだ後、僕はふと彼女の寝顔を盗み見た。彼女はどこの駅で降りるのだろうか? 僕よりも先に降りるなら、別にいい。僕は特に気に留めることもなく単に彼女を空気のように扱っただけの彼女の物語に一回だけ登場した人物だ。
でも、もし僕の方が先に降りることになったら、たぶん、肩をツンツンして起こさないといけない。少女の安眠を妨害するのは紳士失格だと思う(積極的に目指してはいないけどね)。そして、不可抗力だとしても彼女の安眠の支えとなることを選んだのは僕だ。
・・・・・・どうやら、この状況から抜け出す方法を探しているだけなのかもしれない。
右腕が疲れた。右手を本から離して、少し楽にすることにする。そして、左手で本の背を支えた。もちろん、隣で船を漕いでいる少女には気づかれないように動く。
そして、十数秒間、向かいの窓の先にある景色を眺めた後、再び本に集中した。

カッタン、カッタン、カッタン、カッタン・・・・・・。


がったん、がったん、がったん、がったん・・・・・・。

僕の読んでいる本の進行と連動するように、背景音がどんどん大きくなっている気がしていた。もしかしたら橋の上にいるのかもしれない。
首を左向きに回して背中の窓を覗く。いつか絶滅するかも知れない農地とそれを浸食する人工物しか広がっていない。首を元に戻しながら途中で視界の端に何かを捉えた気がして思わず本から手を離して今度は身体ごと左に回転させて左手で窓に触れる。

ずるっ。
キッ(固いブレーキ音。)
隣の船が港から離れ始める。
キーーーーーーーーー(続く深いな金属音。)
ーーーーーーーーーーーーーーーーー(遅れて運動に加わる金属性の箱の中身。)
ッギッギ。(列車の停止音)
「くしゃっ」
転覆する出港したばかりの船。


「わっとっと」
座席の上でバランスを崩しながら、なんとか衝撃をやりすごす。直前に左手で窓に触ったのがよかったらしい。しかし、気が付くと膝の上にはとても面白い光景が広がっている。

少女が(僕の膝の上にある)本に顔面ダイヴしていた。

そして、彼女はびくっとただいま起きた反応を見せ、起き上がり眼を擦りながら周りをキョロキョロと見渡す。どうやら、何かあったことだけはなんとなく判っているようだ。
それから、僕と眼があっていろんな状況証拠を反芻し羞恥心のあまり眼をそらしてしまった。
僕はキマズいしこれから、鉄道職員からの状況説明までしばらくかかりそうだったので、
「大丈夫ですか?」
と年下の少女に話しかけた。
しかし、意図した返答は無く少女はただ赤くなるので、彼女に答えやすいように再び問い直す。
「えっと、すごい揺れましたけど、怪我はありませんか?」
すると丁度、乗っている鉄道外車からのアナウンスが入る。
「・・・・・・えー、ただいま、地震のため緊急停車をいたしました。繰り返します。ただいま、地震のため緊急停車をいたしました。乗客の安全のため・・・・・・」
少しだけアナウンスを聞いた後
「っあ、はい、大丈夫です」
っと返答された。
誰に向かって言うわけでも僕は中空に言葉を放つ。
「それは、よかった」
それから、流れていたアナウンスは「・・・・・・安全が確認されるまで、しばらくお持ちください」っと締めくくられた。
周りは携帯電話などの情報端末を操作して少しでも現在の状況を知ろうとする人が大多数だったが、僕は特にすることも無く上を見上げて少し足を伸ばして楽にしていた。慌てる必要は無いだろうし、こうゆうときは心を落ち着けるに限る。
また隣の少女は、携帯端末を取り出して画面を眺めたままどこか違う世界にいっているようだ。
「顔面ダイヴ///」
小さな声でぽっつりとつぶやいていた気がする。
僕は、一分ほどで心を落ち着けてから、本の続きを読もうと思い立ち膝の上で開いたままの本を両手で持ち上げた。「確か256/257ページだった」記憶を頼りに最後に読んでいた場所をみつけ読書を再開する。心を落ち着けたおかげかペースは順調だった。
数ページ進んだところで、運転再開のアナウンスが入り、そのまた数分後、再び列車は走り出した。


かったん、かったん、かったん、かったん・・・・・・。

数分後、電車は次の駅についた。
そんなに長い本では無いので、あと十数ページで終わるところになっていた。この次の駅で降りるから丁度いい。


とってん、とってん、とってん・・・・・・。

残りは、あとがきだけになったところで、僕は顔を上げた。視線を感じた気がした。自意識過剰かもしれない。
そう自虐的に切り捨てた後だった。
「あの、その本を貸してくれませんか・・・?」
っと、隣の舟漕ぎ少女からの思わぬを聞いた。横を向くと彼女の顔には不躾なお願いをしています、と、少しだけの怯えが書いてある。精一杯の勇気を出したのかもしれない。
「あの、その、その本を読んでみたいんです。顔面ダイヴした本なんて初めてですし、男の人の肩があんなに気持ちいいものなんて初めて知ったんです! そんな初体験に居合わせたその本に運命を感じるんです! いつか絶対返しますから!」
(変わった子だ)
少し混乱しているみたいだけど、きっと本が好きな人なんだと思う。
少し驚いたけど僕は、何も言わずはみ出していた栞紐を中程のところに挟んでからパタンと閉じ、
「どうぞ」
僕は本を突き出した。少しの不安から少し乱暴になってしまったようだ。だから、代わりに努めて自然に微笑んでみる。
少女は無言で大事そうに受け取り、膝の上に大事そうに置かれて、どこかうれしそうな両手が背に添えられていた。

それから、僕の降車駅にたどり着いたので、そのまま席を立ち、そのまま自動ドアをくぐり抜けた。
その時、一つ分かったことがあった。彼女はこの駅で降りないらしい。
今日は、ホントに疲れた。次に乗るときは女の子の隣にならないようにしたい。








後日談その1
彼女の制服は、地元の公立高校の夏服らしい。
後日、そうゆうコトには詳しい友人に教えてもらった。
近々、その高校では文化祭があるらしく、情報の見返りにその文化祭に友人と同行するコトになった。彼の言うことを聞くのは癪だけど、貸しを残したくないので、仕方がない。

後日談その2
貸した本は、図書館から借りていたものだと、あの後、自宅に帰る途中、自転車の上で気がついた。そして、自転車から落ちそうになって通りすがりの猫を驚かせてしまった。
とんだトバッチリを喰らわせてしまった猫には申し訳ない。

後日談その3
件の本は、彼女が僕の代わりに僕の行きつけの図書館に返してくれたらしい。借りたのはあの出来事の二日前だったので延滞期限は問題なかったようだ。
そこまでは、行きつけの図書館にいるお節介なおばさんに確認したコト。彼女が廃れつつある文芸部の部長さんで、地元の図書館ネットワークでは顔の知れた「本をよく借りる子」らしい。それから、僕のよく来る図書館は、彼女の行きつけの図書館でもあると、人にちょっかいを出すのが生き甲斐らしいおばさんは、耳打ちしてくれた。
余計なお節介だと思ったけど、彼女が一生懸命書いた読書感想文を預かってくれたお節介には感謝した。クリアファイルの中に原稿用紙数枚が入ったのそれには、付箋が貼ってあって、
「絶対返すと言いましたが、図書館の本だったので代わりに感想文にしました。すいません。あと、図書館の本をそのまま貸しちゃうのってどうかと思います」
っと、僕の軽率な行動は咎められた。
謝罪と弁償覚悟で行ったわけだけど、結果オーライだったわけだ。
【2010/07/27 23:06】 | 雑記 | トラックバック(0) | コメント(0) |
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